澤屋のシャンブレー 「紅鳶」
こんにちは、澤屋の関根です。
今日はシャンブレー「紅鳶」についてご紹介します。
澤屋の無地は、タテ糸とヨコ糸の色を変える「シャンブレー」という織り方を基本としています。
そうやってタテ糸とヨコ糸を色違いの糸で織ると、布に光沢が生まれます。
これは糸を染めてから織る「先染め」ならではのもので、布の動きと光の当たる角度によって
色味が多彩に変化するため、シンプルな中にたくさんの表情をもつ奥行きを感じさせます。
例えばこの「紅鳶」は、タテ糸に黄色みの赤、緯糸に落ち着いた青みの赤を使っていますが、
上の写真、光のあたっている所が黄色みを帯びているのがお分かりいただけると思います。
このように黄色が立ってみえたり、シックな赤が前にでてきたりと、様々な表情が楽しめるのです。
反物本体とタテ糸の色の違いがわかりますでしょうか?この違いが独特の光沢のヒミツです。
澤屋の着物は、シンプルでありながら平面的ではない奥行きのあるものを目指して作っています。
真綿から糸をつむぎ織り上げる結城紬には布にもとからそうした性質があるので、
その良さをさらに前に出していく、伸ばす、といった方向性です。
無地の場合は、こうしてタテ糸とヨコ糸の色を変えることで、他にないまだ見ぬ色の表現を探っています。
この「紅鳶」は、“格好良い赤が作りたい”と思って作ったものです。
(赤の結城紬というのはほとんどないのです!)
華やかさと落ち着きを両方併せ持つ、ハッとさせるけれど品のある赤。
赤=若い人の着物とされることも多いようですが、これは大人だからこそ着こなせる深みのある赤です。
肌に当てると、派手すぎるということはなく、しっとりと馴染みます。
あまり明るい色は、という方にも、新しい「色」を発見していただけたらと思います。
ぜひお店にお出かけくださいませ。お待ちしております。
本場結城紬 「シャンブレー / 紅鳶(べにとび)」 480,000円(仕立上り)
本場結城紬 8寸名古屋帯 「光のスペクトル / アンティークホワイト」 188,000円(仕立上り)
澤屋特製帯揚げ 二色ぼかし 12,960円 帯締め 12,960円 ※全て税込