澤屋のブログ

森肇さんの仕事

 

澤屋にとって頼もしいパートナーの一人が森肇さん。

 

「お客様の視点からものづくりを取り組みたい。」森さんはいつも会話の中に必ずこのフレーズを語りかける。本場結城紬の知名度や技術の誇示ではない角度から、自分自身の役割を考えるしなやかさがそこにはある。

 

図案を森さんに見せるといつも正座で腕組みをして沈黙の時間が流れる。1枚の平面図案をひたすら眺めている。この独特の間合いは、常に図案と真剣に立ち向かう姿であり、膨大な経験値から製作シュミレーションを思考している瞬間なのかもしれない。

 

森さん自身の中で答えを見つけた時に、絣、色といった細部の話が始まっていく。このデザインはお客様に何を魅せていきたいのかと。

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今回澤屋がご提案する作品はbaroqueをテーマに、従来の均整と調和のとれた絣表現から解放され、どこか通奏低音のように力強いが儚くもゆらぐ装飾を表現している。主張しすぎることのないチャコールグレーに浮かび上がる絣文様が、光の角度によって様々な表情と彩を放つ。

 

完成間近となる本作品を澤屋で出会ってみてはいかがでしょうか。

 

黒澤

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