澤屋のブログ

松竹梅 根引きの松 蒔糊

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こんにちは、籔谷です。

澤屋好みの付け下げ展、厳選された他にない商品が揃っています。

昨日ご紹介した松葉散らしのような、さりげなく余白の多いものも素敵ですが、

松竹梅でとにかく縁起の良い直球の一枚も魅力的です。

 

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おおらかで愛嬌がありますが、品の良さを残す抑制が効いています。

この絶妙な抜け感、線の表情に強く惹きつけられます。

この着物を格好良く着こなすには、・・・考えを巡らせるのも楽しみです。

 

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この一週間、澤屋は啓の帯をお勧めしていますが、

こうした松竹梅のおおらかな柄に合わせると、全体がきゅっと引き締まり、

大人の格好良さが醸し出されます。

可愛さと格好良さのコントラストが魅力的なコーディネートです。

 

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こちらは根引きの松。刺繍の存在感と、絶妙な配置が魅力です。

松は色の変わらない普遍性と樹齢の長さから縁起の良い木とされ、

そこから様々な文様が生み出されてきました。

お正月は「年神様」をお迎えするための行事であり、門松は年神様が依代とするものとして飾られます。

それが京都では根っこのついた松を飾るそうで、

根付きますようにということと、成長しつづけるという意味があり、更に縁起が良いのですが

こちらの根引きの松の文様は、動き出しそうな生命力や躍動感が感じられて、ユーモラスでもあります。

 

帯次第では晴着になり、色味が落ち着いているので洋服感覚でも着やすい。

付け下げというととても格が高い印象を持つこともあるようですが、

合わせる帯によってワンピースの感覚でおしゃれ着にもできます。

そうした振り幅の大きいものとして、着物を楽しむのに一つ持つことをお勧めしたいものです。

 

とはいえ松は具体的すぎるという方にお勧めな蒔糊の柄付も、種類が揃っています。

 

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季節を問わず、帯による性格づけが本当に自在な一枚。

写真の一枚は破片のひとつひとつが大きいので、季節によって

花びらや雪に見立てて着こなすことができます。

 

 

見立てや帯の余地を残しながら、繊細な応用のある柄づけ。

ここに一つの、これからの着物の方向性が示されています。

 

 

【佳日佳景-澤屋好みの付け下げ展】
平成28年9月17日(土)~25日(日)火曜定休

 

 

 

 

 

 

 

 

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