澤屋のブログ

相反する複雑さ

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こんにちは、関根です。千藤の帯展、始まりました。

 

立体的で構築的な帯の数々は、やわかい風合いと、奥に流れている硬質なものの相反する複雑さが魅力です。

 

澤屋が提案したいもの=澤屋のスタイルを言葉にすると、ひとつには相反するものが同居する複雑さ、があります。

 

凛としたなかにある可愛らしさ、透明感のあるやわらかさ。

複雑だけれど濁っていないこと、シンプルにみえて実は複雑なこと。

 

女性とは、複雑な性だと思います。女であり母であり妻であり働く人でもある、いろいろな顔を持っていて、そうでなければそれを求められる、何にせよなんだか大変です。ですがきっと、子供を育てる役割を生物的(社会的にではなく)に負っているために、そういった「複雑で在れる」能力がもとから備わっているんだと思います。

 

澤屋の着物は、その性を包み込んでキラキラ輝かせるものでありたいと思います。

 

そして千藤の帯は、輝かせながらも律して、自分を高めることを要求されるような、そんなものです。けして廉価ではありませんが、個人的にもひとつほしい、何か新しい世界を開いてくれるものだと感じます。とても不思議で、奥深いのです。

 

展示会は来週末・30日の日曜日までです。

おかげさまで帯のスタイリング講座はほぼ満員ですが、それ以外の時間でもご相談いただけますので、ぜひお気軽にご来店くださいませ!

 

 

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