展示会

SUZUSAN-デュッセルドルフの有松鳴海絞り‐

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「SUZUSAN」は、伝統的な染色技術「有松鳴海絞り」を家業とする鈴三商店5代目の村瀬弘行氏が

ドイツ・デュッセルドルフで設立したオリジナルブランドです。

伝統技術を取り入れながら斬新さを感じさせるプロダクトは世界18ケ国もの有名店で取り扱われ、

注目を集める存在となっています。

今回はその村瀬氏に特別に依頼した着尺を発表します。

産地を背景に持ちながら、今の有り方を模索するこれからの世代の仕事を、ぜひ観にいらして下さい。

 

 

【会期】

平成28年4月2日(土)~10日(日)[火曜定休]

 

 

【出展】

澤屋×村瀬弘行 着尺

SUZUSAN ストール・手ぬぐい各種

 

【プロフィール】

村瀬弘行

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1982年名古屋市生まれ。

Suzusan クリエーティブディレクター。

2002年に渡欧、サリー美術大学(イギリス)を経て

デュッセルドルフ国立芸術アカデミー (ドイツ)にて立体芸術及び建築学科卒。

2008年在学中にデュッセルドルフで suzusan e.K. 設立。

デュッセルドルフと有松を拠点にオリジナルブランドsuzusanをスタートし

ファッションとインテリアでのデザインのディレクションを手がける。

 


Suzusan と有松鳴海絞り

名古屋市内を抜ける東海道沿いにたたずむ宿場町、有松、鳴海。

Suzusanの原点である鈴三商 店はこの小さな町で100年以上にわたりこの地方に伝わる染色技法、

有松鳴海絞りを営んで きました。

括る、縫う、といった素朴な仕事を通して、浴衣やきものなどにその培われた文様 を

咲かせてきました。本来すべての工程が分業制になっており、母から娘へ、父から息子
へ受 け継がれて来た絞りの技術は最盛期には100種類以上の柄を生み出すまでになり、

この小さ な宿場町は1万人以上の職人でにぎわいました。

こういった染色技術はアフリカ大陸、インド、 南アメリカなど他の世界の地域でも行われていますが

一つの地域にこれだけの種類の技法が作 られた例は他にありません。

しかし時代の流れとともにこの繊細な技術も衰退をたどり、かつてのにぎわいは今では

200 人を数える職人になってしまい、ひとり一技法の仕事で半分以上の文様が

この世から既に姿を 消してしまいました。

絞りを営む家系に生まれ5代目にあたる村瀬弘行はアーティストを志して海外に渡りましたが、

日本から距離をおいて見返したときに、家で営まれて来たものは世界的にみても

たぐいまれな 技術であることを改めて知るとともに、その伝統が今では無くなるであろう

状況を目の当たり にし、自分で絞りをはじめ2008年にドイツで会社を設立し、

それまでは製造の下請けだっ たところをオリジナルブランド suzusan として展開をはじめました。

もともと絞りは浴衣や着物などに使われていた技術でしたが、現代にあった商品に置き換える ことを

考え、日本の伝統技法を用いながら世界中のライフスタイルに合う商品を、というコン セプトのもと

ストールをファッションに、照明をインテリアの部門で展開をはじめました。

現在では18 カ国以上で販売されていて、ファッションではパリの L’eclaireur やミラノの Biffi、

インテリアではスイスの Alinea などといった世界的な有名店で suzusan の商品が 販売されています。

また若い職人を育てる事にも力を入れ、国内生産を貫き現在では有松で2 0代の若手の職人を

抱えて製造をしています。

2012年秋冬よりパリファッションウィークで展示会形式で毎シーズン継続してコレクショ ンを発表。

現在までにLacoste,Yohji Yamamoto, Christian Wijnantsなどのブランドとのコラボレーションや

フランスを代表するラグジュアリーブランドのオートクチュールに生地を提供するなど

様々な活動をしています。

 

 

 

 

 

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