「雨季晴好」 降っても晴れても
こんにちは、籔谷です。今日は新作の本場結城紬タテヨコ絣「雨季晴好」についてご紹介します。
絣とは、織る前に糸を染めて柄をつくる技法、またはその柄、そうして作られた着物のことを
指します。「絣を着て~」、「絣の着物で~」、といった時に一般的に浮かぶのは
タテヨコに十字になった絣の模様ではないでしょうか。
「雨季晴好」は、絣の技法を使いながら今までにない印象のものを、
仕立上がりの柄が大胆で豪華さのあるものを、という想いからデザインされた、
とても豪華な手の込んだ品です。
まず地のベージュが「雲ぼかし」という技法でぼかしに染められており、
後染めと見紛われることもあるほど、繊細な色の濃淡が表現されています。
これは結城の糸の表情があってできる繊細で上品な表現なので、
結城=亀甲絣とはひと味違う、結城らしさを感じられます。
「雨季晴好」は、そこに瑞雲のように棚引くぼかしの柄を入れて、
その上から青の絣を力強く重ねました。
絣らしい足(絣の終わり部分のギザギザしたところを足といいます)の
表現が豊かに発揮されているのも特徴です。
絣の総柄とは違う方向性の豪華さを感じさせる柄行きは
オリジナリティある着こなしを目指す方にお勧めの一枚です。
仕立上がりのイメージ
品名の「雨季晴好」とは雨の時も晴れの時もそれぞれに景色が優れていること、
という意味の四文字熟語です。
山水の景色は、雨の日は趣があり、晴れの日は美しく、それぞれに素晴らしい。
そこから転じて、人生に起伏があってもそれはそれで素晴らしいこと、
という意味も持つそうです。
スケールの大きな世界観で長い時間をかけてご愛用いただきたく、
こうした名前をつけました。
色々な出来事を日々噛みしめて味わっていく。
結城紬を伴侶としていただけたら、こんなに嬉しいことはありません。
本場結城紬タテヨコ絣 「雨季晴好」 ¥1,180,000(税込・仕立上がり)