空と土
こんにちは。関根です。
澤屋のスタイリングの方法論として、
「寒色と暖色を両方取り入れる」というものがあります。
澤屋の着物はシンプルなものが多いので、コーディネート全体に奥行きを
もたせるのに、全体が寒色(暖色)であれば少しの暖色(寒色)を入れると
複雑さが出て良いのです。
それと関連することにも思いますが、青(寒色)と茶(暖色)の組合せが
ここのところテーマとしてあります。
流れと堆積、水の流れと地層の重なり。流れていくものと積み重なっていくもの。
青と茶は空と土という、何よりも大きく自分をとりまく自然の色の組合せでもあります。
今日は冴えた紺のタテ糸に深みある茶色のヨコ糸の地機無地の着尺の色出しをしてもらいました。
年が明けて2月頃にお店に並ぶ予定です。
これは最近「なんて格好良い色合せだろう」と思った月桃の実。
テラコッタの殻とブル―グレーの実。
自然の色を見ると、青と茶色の組合せと一言でいっても、その色と組合せは無限だと思います。
愛用している小代焼ふもと窯のお皿に、数珠玉の実をのせたものですが、
これもまた色の参考に。
これは新作のショールのタテ糸の色イメージ。
青から茶色への色のグラデーションにできたら、と思っています。
商品になるのはまだ先です。
徒歩での通勤途中に。なんてことない塀の上の金属部分の終わりの色。
そして、突然ですがご報告です。
先日結婚しまして、名字が「籔谷(やぶたに)」になりました。
仕事上の名字を変えるかどうか悩みましたが、
籔谷として生きていく年月の方が長いであろうこと、
そうあるべく努力していくこと、
籔谷でも仕事を続けていくこと、明らかにして幸せになるという意思表明含めて、
新しい名字で、引き続き仕事をさせて頂きます。
どうぞよろしくお願いします。
籔谷智恵