モランディ~終わりなき変奏~
こんにちは、籔谷です。
先日、東京ステーションギャラリーで開催中の
『モランディ~終わりなき変奏~』に行ってきました。
兵庫県立美術館での展示を知って、羨ましく思っていたところでの巡回。
とても良かったです。
モランディは20世紀の様々な芸術運動の起きた時代に生きながら
自身の問いを確立し追求した画家で、
モチーフのほとんどは瓶や陶器の静物画に限られ、
なおかつ同じ陶器が何度も登場したりします。
今回の鑑賞では、作品を通じて、
モランディの視線、対象に対しての驚くべきほどの
注視と、そこに費やされた時間を感じました。
とにかく「見られて」いる。「見て」描かれている、と。
静かなのですが、実は動的で、情報量がたくさんある絵画だと
個人的に思っています。
差し込む光、経過する時間、それらがそこで起きている空間が
含まれている、有機的に感じられる絵画。
そういう、時間や空間を含んでいる絵画が好きです。
空間の広がりが果てしない曾我蕭白の「石橋図」や、
生きてきた時間が刻まれているような表情をしているマネの「ローラ・ド・ヴァランス」など。
東京ステーションギャラリー、実は行くのが初めてだったのですが、
東京駅ならではの、とても気持ちの良い場所でした。
展示会は4月10日までの開催です。