澤屋のブログ

ものづくりの話~2017年、澤屋の浴衣の場合

 

 

みなさまこんにちは、澤屋の伊藤です。

 

今回は ものづくりの話を少し。

前回ご紹介した浴衣はもちろん、澤屋で取り扱っている着物や帯のほとんどが澤屋オリジナルなのですが、

澤屋のもの作りは澤屋のディレクターでもある私とデザイナーの東海林で進めています。

その方法は様々で、お互いに資料を持ち寄って デザインに落とし込んだり、

お客様のご要望を何とか形にできないかと奮闘したり。

 

今年の浴衣の場合は、

「こーゆうのが欲しい」というはっきりとしたイメージがあったので、

伊藤自ら絵を描き それを元に東海林が詰めていきました。

そして図案が完成し、いざ染め屋さんに発注。

良かった、何とかかたちになりそう!と安心していたところ…

 

「技術的に不可能で、つくりたい図案から要素をいくつか引かないとならないようです」

 

休日の朝、東海林からそんな連絡が入りました。

時間もないし、ある程度妥協して進めるしかないのかな…と諦めのような気持ちが一瞬よぎったものの、

「やっぱりいやだ!やり直す!」と 急遽デザイン室へ出勤することに。

 

 

午前中、家事をこなしながらイメージを膨らませて、家にある資料という資料を漁り、、、

そして午後、モチーフとなる素材を手に打ち合わせへ!

 

 

絞り

私がモチーフに選んだのは絞りで表現された柄。 絞りならではのゆらぎのある温かみと、

この柄の 端正というか、強さも感じる感じがいいな、と。

 

東海林が選んでいたモチーフはメキシコの織物の資料。

メキシコ 

これまた端正な布。でもクールというより包容力ともいえる強さ、温かみも感じます。かっこいい!

 

・・・というか、この2つ、どこかシンクロしてますよね。

私も東海林も びっくりで、「同じイメージが見えてる!」と盛り上がりました。

時間もなく切羽詰まった状況ではあったのですが、こういう出来事は単純に楽しくて、ワクワクします。

やっぱり、どんな時もとにかく動いてみることって大事!

 

最初の案とは全く違うイメージ、モチーフからのものづくりになりましたが、

過程も含めて(このほかにもエピソードは数知れず・・・)

澤屋らしい、ライブ感ある(?)ものづくりができたのでは、と思います。

 

 

ゆかた

そして、澤屋の浴衣は伝統的な技法『注染染め』によるもの。もちろん職人による手仕事です。

図案の「端正さ」と手仕事による「ゆらぎ」。プリントで量産されたものとは違う色の深みと透明感。

注染染めの浴衣、お洒落な方にこそ選んでいただきたいです。

 

 

いよいよ今週末は7月に突入、本格的な浴衣の季節到来です。

今ならまだ今年の夏に間に合いますので、気になる方はぜひお気軽にお問合せ下さいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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