澤屋のブログ

着物で新しい自分に出会う

 

こんにちは、澤屋の関根です。

澤屋の店頭では、気軽に自分に似合うコーディネートを試して楽しんでいただけます。

 

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普段着物に馴染みのない方でも、楽しく着るイメージを描いて頂けたらと、

ご興味のある方には鏡の前でのコーディネート提案をさせて頂いています。

 

お似合いのものが提案できると、着物と着る人とが引き立てあって、輝きます。

これは本当のことです。けして大げさではなくて。

 

この日の完成形は、上の写真のコーディネートでした。

お客様は着物を着られる方ではありませんでしたが、この体験をとても印象深く感じて下さったようで、

今後の参考のために・・・と上記の写真をご所望くださいました。

こうした折には私も大きな満足感に包まれて、人も着物も美しいものだなぁと余韻に浸ってしまいます。

 

さて、この完成形に辿り着くまでにはいくつかの過程があります。

過程なしで即決の場合もありますし、その逆もありますが、普段着慣れない方には

これくらいの順序で着物を着るイメージを描いて頂けたらと思っています。

 

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お好きな反物、またはこちらがお似合いになると思うものをいくつか選び出して、

鏡の前で当てて頂きます。そして顔写りと好みとを確認しながら、一つに絞り込みます。

 

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こちらのお客様は、帯の色を引き締めたほうがお似合いになる方でした。

着物の赤みを引き出す帯締めの色が効いていて、まずまずの感触。

 

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どこかに赤を差したいな、と帯揚げに。

組合せは悪くないけれど、この方「らしさ」に欠けるような、甘すぎるような。

 

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同じ着物で帯を変えて。帯によってコーディネートの印象が変わることを実感して頂きます。

悪くないけれど、まだ何か足りない、たどり着いていないよう。

洋服ではこの帯のように柄の入ったものは着ない方かもしれません。

 

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帯揚げに、全体を引き締める強い色を入れます。きゅっと引き締まって、「らしさ」が出てきました。

着物と帯の茶系のトーンに、青みのある深緑が新鮮です。

 

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そして女らしさと爽やかさを加える青みのあるグレーの帯締め。

「これだ!」という感覚を、お客様も私も同時に得たように思います。

 

格好良さも女らしさも両方あって、甘くなりすぎず自立していて、

分かりやすくまとまらず良い意味でのひっかかりや個性があって、

派手じゃないしすっきりしているのだけれど、複雑さも湛えている。

このバランス感覚が澤屋のコーディネートのポイントです。

 

 

こうして、これだ!という組合せにたどり着きました。

この色と柄の楽しみ方は着物ならではだと思います。本当に奥が深くて美しい。

美しいという言葉は、自分で大げさに思ってしまうのですが、でも本当にそうなんです。

 

 

百聞は一見にしかず。ぜひ店頭まで、体験にいらしてください。

 

 

 

 

 

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