着ていく場は作れる
こんにちは、店長兼ディレクターの関根です。
先日、水戸の trattoria blackbird の沼田さんが、ご自身で担当されている
連載の取材を兼ねて、奥様と遊びに来てくださいました。
その日は建築士の加藤さんも記録写真撮影のため写真家の松本美枝子さんと
いらしていて、皆でワイワイとお店を見て頂きました。
皆さま着物に強く興味を持たれていて、
「着物に興味があって、まずリサイクルや古着のお店に行って。
その次に行く所がわからなかったけれど、澤屋ならすごく入りやすい」
と仰ってくださいました。
とても嬉しいお言葉に、素敵な人は皆澤屋の着物で・・・と夢が膨らみます。
さて、話のなかで着物を着るシーンの話題になりました。
澤屋の着物は「ハレ着」なのか、「普段着」なのかという問題です。
個別差はありますが、主に想定している着るシーンは、日常の中のハレの日です。
社交着、少し特別な日に着るもの、特別な日にしたいときに着るもの。
具体的にはレセプション、観劇、記念日、結婚式の二次会やレストランウェディング
といった場面です。
(ぜひコーディネートのページもご参照ください)
https://yukisawaya.com/collection/page/2/
この属性の着物が、一番着る機会が多いと思います。
気を使わずに洗える普段着よりも光沢と余所行き感があり、
とはいえ式服ほど大袈裟ではなく、同時代性を感じさせるもの。
ちょっと良い日本料理屋に行くコーディネートのイメージ。
素材感が生きた本場結城紬の帯と着物は、照明の抑えられた趣ある雰囲気の中で
映えつつ、光り過ぎないのがポイントです。
着ていく場がない、という方にはぜひ、
いつもより奮発して美味しいものを食べるときに着てほしいと思います。
女将さんが着物でサーブしてくださる和食のお店のお料理。
美味しい和食は味に透明感があります。
そうした食事を出してくださる方を私は尊敬するのですが、
着物はそうした方への敬意を表現してくれる気がします。
着物を着ると空気が変わります。
この効果、機能、効用は、生活の中において本当に楽しく、
必要なものだと思っています。